病気が産んだカクテル

バーテンダーをしていると

「百薬の長なんて言うけど実際はどうなの?」なんて質問をよくいただきます。

ご存知だと思いますが、当然飲み過ぎれば毒となりますが、薬として生まれたお酒もあります。

どこのバーでも見かけるジンです。

ジンは元々ジュニパーベリー(ネズの実)を使った薬用酒で、抗菌・利尿作用を目的として開発されました。

他にもお酒ではありませんが、

キナと言う植物から取れるキニーネという物質がマラリアの特効薬として広く知れ渡るのですが、

そのままでは飲み辛いため炭酸水で割って飲んでいたそうです。

これが今で言うトニックウォーターです。

さらにはライムなどの柑橘類は野菜不足などによって引き起こされる壊血病(ビタミンc欠乏症)に効果があります。

インドなどの熱帯地域に遠征していたイギリス海軍はジン、キニーネ、ライムを兵士の健康のために支給していたそうです。

みなさんもうおわかりでしょうが、おなじみのジントニックです。

ここで冒頭の質問に

「ある意味カクテルってお薬でもあるんですよ」

(fukui)